2007年スイス旅行記その17~ラインの滝

チューリヒとシャフハウゼン間の線路は、一部ドイツ領を通る。路線上には何の表示も(たぶん)なかったが、併走する道路には、途中国境らしき所が見えた。道路沿いにぽつんとある建物の両側にスイスとドイツ、EUの国旗、それぞれの国の制限速度やルールを記した大きな看板。ヨーロッパはひとつという時代、ゲートも撤去されたのだろう。それにしても、峠でもなく川もないただの野原が、なんで国境なの・・・?

シャフハウゼンが近くなった頃、右側の車窓に大きな川が見える。むむ、ライン川かな。大きく蛇行する川を視線で追った先に、霧のような水しぶきが。おお、これこそライン川随一の段差、ラインの滝だ。写真を見て想像していたより、ずっとスケールが大きい。

すぐに川から遠ざかって、シャフハウゼンに到着。駅前の乗り場からトロリーバスで滝の方向へ向かう。バスを降りて「RHEINFALL」の標識通りに進み、通りを下って着いたところは滝の上流側。雪解け時期だからだろう、流れる水のボリュームがすごい。音に引き込まれるように滝の横につけられた階段を下っていく。ガイドブックによれば、滝の幅150メートル、落差約25メートル。日本の滝と違い落差こそ大したことはないが、これだけの水量の川ががくん、と落ちているのはなかなかの見ものである。

画像

画像


左岸の高みに、可愛らしいお城が見える。交通の要衝であるこの地の領主でも住んでいたのだろうか。嵐の夜など、水が逆巻く滝はさぞ恐ろしげであったろう。ガイドブックによれば、現在はユースホステルになっているらしい。

散策しているうちに、雨が激しくなる。傘が役に立たないほどの勢いですっかりびしょ濡れになり、しばらく軒下で雨宿りした後、小降りになった隙に急いでバス停まで戻る。

バスを待っていると、同じ年頃の東洋人夫婦がやってきた。男性のほうが、いきなりドイツ語で話しかけてくる。キョトンとして「ええと~」と返事を考えていると、「ああ、よかった日本人ですか。一人なんで韓国の人かと思いまして、ドイツ語で質問してみました」とあちらも日本人であった。彼等はドイツ旅行に来て南部の黒い森あたりを巡っていたが、地図を見たらすぐそこがスイスだったのでちょっと来てみたとのこと。夫婦でボケたり突っ込んだり、明るく楽しい人たちで、旅の失敗談などをいろいろ聞かせてくれた。久しぶりの日本語の洪水に少しほっとした。ドイツ側に戻るという彼等とは、駅で反対方向に別れる。

まだ観光する時間はあったが、寒くなってきたし雨の中では疲れるだけなのでチューリヒへ戻る。帰りの列車は何度か乗った二階建て車両。暖房が効いていて、びしょびしょのジーンズがかなり乾いた。

チューリヒも相変わらずの雨。風まで強くなってしまったが、お土産を探しにメインストリートであるバーンホフ通りへ向かう。途中激しい降りになったので、本屋で雨宿り。間口は狭いが奥行きはかなりあり、「SUDOKU」コーナーやハリー・ポッターのドイツ語版などを眺めて歩くだけで楽しい。奥の地図やガイドブックのコーナーで、スイスの地質図を発見。もちろん購入する。

バーンホフ通りをさらに進むと、お客がたくさん入っているシュプリュングリというチョコレートのお店があった。この気温なら、日本まで持って帰っても溶ける心配はないだろうと店内に入る。

ここも奥に長い造り。かなり有名なのか、お客は東洋人が半分くらい。ショーケースには、思わずはぁぁぁとため息が出てしまうほど美味しそうなチョコレートがずらり。お店ごとお買い上げしたい気分。お土産用を選んだ後、自分のためにマカロンを買う。色々な種類(味)があり、一つ一つが小ぶりでまるでブローチのように可愛らしい。店員はおばちゃんが多いが、こっちの変な英語を一生懸命理解しようとしてくれるし、説明も丁寧で落ち着いて買い物ができた。

バーンホフ通りから、路地を抜けてリマト川に出る。大きな通りから一本それると、たちまち道が細くなり、街並みもぐっと古さを感じさせる佇まいになる。もちろん石畳。道も曲がりくねり、雨で視界がわるいこともあり、きょろきょろしていたら方向を見失う。タイムスリップしたような古い街角で迷子になるなんて、なんだか映画みたい・・・と思ったのは一瞬で、慌てて目印となるものを探す。やっと駅を示す標識を見つけ歩き出すが、なぜか上り坂。バーンホフ通りは駅からずっと平らだったのに?坂を上りきったところは、広い公園になっていた。川に面したほうは見晴らしが良さそうだが、大木がたくさん繁っていて(後で知ったが菩提樹。その名もリンデンホフの丘)、暗がりが多い。第一、人っ子一人いない。ちょっと気持ち悪く感じて足早に通り過ぎる。こんなとき、男の人と一緒だと心強いんだけどなあ、と勝手なことを考える。

晩ご飯を調達するため、駅前のコープに寄る。今まで色々な街でお世話になったが、ここは一番広かった。しかも、ワインやおみやげ物の品揃えがすばらしい。黒猫へのお土産用に、スイスワインを二本購入。

お土産やワインを抱え、すっかりくたびれてホテルに戻る。今日は結局、一日中降られた。でも考えてみれば、ハイキングの日は晴天とはいかないまでもそこそこいい天気だったから、移動が主体の今日が雨でよかったかもしれない。私って実はついてるのかも?

食事のあと、さっき買ったシュプリュングリのマカロンを食べた。これが、ウマーーーー!口の中でマカロン本体とクリームがふわっととろけ、もう天にも上るような味わいである。全種類買えばよかった!札幌にもお店出して~!

明日はチェックアウトしたら真っ直ぐ空港に向かうので、ハイキングの道具や地図などをすべてスーツケースにしまう。ワインは機内持ち込みできないので、「割れませんように!」と十分念じたあと、日本から持参の緩衝材でぐるぐる巻きにしてスーツケースに押し込める。

スイス最後の夜。初めての一人海外でもあったけど、色々あったなあ。あとは無事に帰るだけだ。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0