十字軍物語 を読む 十字軍、と聞いて、日本人は何を思い浮かべるだろうか。 赤十字に白十字? 戦争ゲーム? ライトノベルにもそんなのがあったような。 十字軍物語 第一巻: 神がそれを望んでおられる (新潮文庫)新潮社 2018-12-22 塩野 七生 Amazonアソシエイト 作者が序文で書いているように、多くの日本人にと… トラックバック:0 コメント:0 2019年04月10日 続きを読むread more
説得 を読む 説得 (中公文庫)中央公論新社 ジェイン オースティン Amazonアソシエイト この本は、最初に岩波文庫版を買い(タイトルは「説きふせられて」)、その後出た中公文庫版も買ったほど、好きな話。 なんで書こうかと思ったかというと、ある内親王とそのお相手のことが頭にあったから。 報道されていることがすべて真実… トラックバック:0 コメント:0 2019年04月09日 続きを読むread more
高丘親王航海記 を読む とにかく、不思議で余韻の残る小説なのだった。 全体に流れる頽廃的ムードと猥雑さは、若い頃の自分ならちょっと戸惑ったかもしれない。 高丘親王航海記 (文春文庫)文藝春秋 2017-09-05 澁澤 龍彦 Amazonアソシエイト by タイトルとなっている高丘親王は実在した人物で、平安時代初期の天皇、… トラックバック:0 コメント:0 2018年06月23日 続きを読むread more
倭の五王 を読む 倭の五王とは、五世紀に中国の南宋に朝貢した、五人の倭王のことである。 倭(わ)とはもちろん、この日本のこと。 五人は早い方から「讃・珍・済・興・武」という名前で、苗字は全員「倭」を名乗ったらしい。 この頃の日本は、いわゆる古墳時代。 倭の五王が朝貢した期間は、百舌鳥古墳群や古市古墳群等の巨大前方後円墳… トラックバック:0 コメント:0 2018年05月18日 続きを読むread more
高慢と偏見 を読む タイトルが、何だかお堅そうだな~と思ったアナタ! これはバリバリの恋愛小説。 十九世紀初頭の話なので、会話がまわりくどかったり、人々の生活様式に馴染みがなくて頭が混乱するけれど、人間の思考回路や若い男女の恋愛模様は古今東西不変なのだ、ということがわかるホモサピエンス的傑作である。 かつてモームが本書を「世界十大… トラックバック:0 コメント:0 2018年01月29日 続きを読むread more
武揚伝 を読む 武揚伝 - 決定版(上) (中公文庫)中央公論新社 2017-11-22 佐々木 譲 Amazonアソシエイト by ぶようでん、とは、榎本武揚の半生の小説である。 最後の幕臣として箱館戦争で旧幕府軍を率い、最後まで新政府軍に抵抗した人物。 しかし今日、その知名度は同じ戦争を戦った土方歳三に遠く及ばない。 … トラックバック:0 コメント:0 2018年01月15日 続きを読むread more
騎士団長殺し を読む 恒例の村上春樹祭りがやってきた。 数十年来、彼の本を買い続けてたぶん村上ファンと言えると思うが、新刊が出たり、ノーベル賞の時期が巡ってくるたび大騒ぎする、あのノリにはついていけない。 みんなでひざを突き合わせて読むような内容ではないと思うのだけど、まあ、それが楽しい人たちが現実に存在するのだから、あれこれ言うのも野暮な… トラックバック:0 コメント:0 2017年03月01日 続きを読むread more
夜の写本師 を読む 見知らぬ作者の本を買うときは、いつもちょっとしたためらいを覚える。 要するに「ハズレ」だったらいやだな、ということだ。 この本も、ずっと前から本屋で見かけていたが、冒頭の四行を読んでもピンとこなかった。しょっぱなからハデすぎる・・・。 脳内で好奇心と理性が葛藤する。これはありきたりの、粗製乱造のファンタジーではないのか… トラックバック:0 コメント:0 2016年08月10日 続きを読むread more
ヤマザキマリの偏愛ルネサンス美術論 を読む ヤマザキマリは、若いころイタリアで専門的に美術を学び、「食べるために」漫画家となったという、正統派の「絵描き」である。テーマの独創性はもとより、デッサン力の確かさや、長い外国生活によるコスモポリタン的な目線が、彼女の作品を独特なものにしている。 これは異色の漫画家である彼女が、ルネサンスの巨匠たちをどう料理しているのか知りたくて買… トラックバック:0 コメント:0 2016年07月29日 続きを読むread more
天皇陵の謎を追う を読む 古墳といえば、仁徳天皇陵に代表される巨大前方後円墳のことで、そのすべてが大王、天皇の陵、あるいは王族皇族、トップクラスの豪族(筑紫磐井や蘇我馬子のような)の墓である、というのが一般的な日本人の認識ではないだろうか。 北海道から茨城に移って驚いたことのひとつは、関東にもたくさんの古墳が存在していたことだ。 その一つが、栃木県… トラックバック:0 コメント:0 2016年05月25日 続きを読むread more
源氏物語を知っていますか を読む 源氏物語を知っていますか (新潮文庫)新潮社 2015-11-28 阿刀田 高 Amazonアソシエイト by 仕事を辞めて札幌に住み始めてから、源氏物語を原文で(というと語弊があるけど、ようは古文で)最初から最後まで読んだ。 もちろんいきなり原文で内容がすんなりわかるはずもなく、マンガや現代語訳でストーリーを知っ… トラックバック:0 コメント:0 2015年12月14日 続きを読むread more
烏に単衣は似合わない を読む この本は「松本清張賞受賞作」。 彼の作風からして社会派本格推理小説に与えられる賞だろう…と思った人々を、いい意味で裏切ってくれる小説である・・・・・・と新聞の書評に書いてあった。 烏に単は似合わない (文春文庫)文藝春秋 2014-06-10 阿部 智里 Amazonアソシエイト by そもそもノーベル賞作家だ… トラックバック:0 コメント:0 2015年11月19日 続きを読むread more
北海道 地図の中の鉄路 を読む 副題が「JR北海道全線をゆく、各駅停車の旅」。乗りテツ向けの本か!?と思いきや、中身は国土地理院の二万五千分の一地形図満載の、地理好き本。何と写真もほとんどない。 北海道 地図の中の鉄路亜璃西社 堀 淳一 Amazonアソシエイト by 道内の鉄道は、明治初期に手宮線が開通して以降、広い道内を網羅するように建設され… トラックバック:0 コメント:0 2015年09月02日 続きを読むread more
アルスラーン戦記 を読む 世の中にライトノベルというジャンルがあることを知ったのは、ずいぶん大人になってからだ。ティーン向けのファンタジーや戦記ものをさしており、軽く読める、という意味なのだろうが、「設定が荒唐無稽でいい大人が読むには気恥ずかしいような」というニュアンスが感じられる。 まさに玉石混淆のジャンルだけど、時々「玉」が混じっていて、話題になったり… トラックバック:0 コメント:0 2015年08月23日 続きを読むread more
風と共に去りぬ を読む 風と共に去りぬ 第1巻 (新潮文庫)新潮社 2015-03-28 マーガレット ミッチェル Amazonアソシエイト by 本作は言わずと知れた、マーガレット・ミッチェルの不朽の名作。映画の影響で「スカした男女のメロドラマ」と思っていたが、それは作品の一部に過ぎず、中心でどっしりと主題をなすのは「南北戦争」であった。 … トラックバック:0 コメント:0 2015年08月22日 続きを読むread more
千島列島をめぐる日本とロシア を読む 北方領土。 道民なら、誰でも知ってる北方領土。 どこにあるかも知ってるし、「終戦時のどさくさ」にソ連に占領され、日本人が追い出されちゃったのも聞いてる。 でも、「北方領土」がいつ日本の「正式な領土」になり、どんな歴史をたどって1945年に「ソ連の占領地」になってしまったのか、詳しいことはよく知らない。固有の領土と言ってるか… トラックバック:0 コメント:0 2015年08月08日 続きを読むread more