2007年スイス旅行記その14~絶景!ディアヴォレッツァ展望台

今朝も6時に目が覚めた。すごぉぉぉくだるい。スイスに来て丸一週間、ふだんの一か月以上は活動したもんね。特に昨日は一日電車にかしこまって座っていたから、腰や肩がぎしぎしするようだ。あと三日、がんばらなくちゃ。

朝食ビュッフェは、パンが少なくとも8種類あり、チーズやジャムもたくさんあった。いつもながらチーズは美味しい。パンも、次々新しいのが運ばれてきて、二つ星のレベルとはとても思えないいいホテルだ。

隣りに五十代とおもわれる日本人の夫婦が座る。よくある「日本人のハイキング客」の服装だが、何となくインテリ風で、夫婦というよりはお互い友達であるかのような言葉遣いだ。彼等はもう四日くらいここに滞在し、今日チェックアウトの予定だったが、やっと天気が回復したのでもう一泊しようかと相談していた。女性のほうが「じゃ、わたしフロントで今日も泊まれるか聞いてくる。ゆっくり食べてて」と言って、さっさと一人で行ってしまった。

旅先で会う個人旅行の中高年夫婦は、たいてい男性が仕切り、妻は「連れてこられた」という雰囲気で行程をちゃんと把握していないような感じだったり、旦那の後ろにいて余計な口を出さない妻が多く、私と話すときも会話の主導権は夫にあることが多かった。一方、女性グループの人たちは、とにかくエネルギッシュで、我れ先にと食べかつしゃべり、旅行を(多分人生も)楽しむことに貪欲である。自分で旅程を組むほどの中年女性は、わざわざ旦那など誘わず、自分ひとりか気の会う女友達と行ってしまうのかもしれない。中には元気な妻が夫を連れ回すというカップルもいるには違いないが、一定以上の年代にあっては、やはり少数派に思える。

隣りの二人は、会話の感じからしてただの友達のようで、若い世代ならともかく、この年代では珍しいなと思っていると、おそらく私の顔に疑問が浮かんだのだろう、席に残っていた男性が言った。「妹は若い頃フランスで暮らしていまして、語学が堪能なものですから」

なんだ、兄妹だったんですか。違和感の原因はそれだったんだ。顔も背格好も似てないのでてっきり夫婦と思ったよ。すっかり大人になってからも、一緒に旅行に行けるような兄弟というのもいいな。

外歩きの支度をして、ホテルを出てびっくり、この旅で初めての雲ひとつない晴天である。さっそくディアヴォレッツァ展望台へ向かう。

画像


AM8:51サメダン発の列車でポントレジーナへ向かい、そこでサンモリッツ始発の列車に乗り換える。ポントレジーナの次の駅で、小学生の集団が乗ってくる。若い男の先生に引率された20人弱の児童で、ハイキングに行くようだ。日本でいえば小学校の高学年くらい。男の子四人が私の隣のボックスに座る。

男の子たちは、始終ふざけあって、隣りのボックスの女の子にちょっかい出して嫌がられたり、車内をうろうろして先生に怒られたりしている。そのうちの一人は、体型といいしぐさといい、甥のHにそっくりである(以下彼の名前はH)。彼等は枕ならぬリュック投げを始めたが、狭いので投げるというよりは押し付けあうような恰好になり、勢いあまってHが壁に頭を思い切りぶつけ、悶絶する。あまりのバカ具合に横目で笑っていると、彼等は気付いて恥ずかしそうな困ったような顔をしている。東洋人が珍しいのか、四人が四人ともこっちをちらちら見ながら、ひたいを集めて何やら相談を始めた。何だろう?ジャンケンをする。負けたのはHだ。Hは大きく息を吸うと、こっちを向いて「コ・ン・ニ・チ・ハー!」と絶叫。

これはびっくり(どうして日本人とわかったのだろう?いや、東洋人=日本人と思っているのか?)。「こんにちは」と返すと(朝だけど)、彼等は通じたのが嬉しいのかまた興奮の雄叫びを上げた。しかし、声を聞きつけ先生がやってきて、「お前ら景色を見ろ!」と通路に仁王立ちになったので、それきり彼等は黙ってしまった。面白かったのになあ。


アトラクション(?)が終わったので、私も外の景色に集中する。この路線はベルニナ線といい、サンモリッツからイタリアに抜けるルートで、車窓展望の良さで有名であるらしい。列車はその名の通りベルニナ谷を遡っていく。途中、モルテラッチュ川を渡る所は、氷河の向こうに雪を被った高峰がくっきり。

画像


ヘアピンカーブでぐんぐん高度を上げると、荒涼とした広い谷間に出て、ほどなくベルニナ・ディアヴォレッツァ駅到着。

駅のすぐ横にロープウェイ駅があり、山頂を目指す。さっきの小学生たちも一緒。朝食で隣りだった兄妹もいる。二人とも立派な望遠レンズの一眼レフを持っている。「今日はいい写真狙えそうだわ」と、お互い作品のできばえを張り合っているようだ。

画像


高度差千メートルを一気に上り、ロープウェイを降りて建物の正面に出ると、足元に巨大な氷河、その後ろにそそり立つベルニナアルプスの大パノラマ!山々が白く、青空とのコントラストが絶妙である。そして、山鳴りがしたかと思うと、正面の山腹で雪崩!おおぉー!ロープウェイを降りた全員が、氷河の際までダッシュしてカメラを向ける。うはー、いいもの見ちゃった。

画像


画像


左手前にボリュームのあるピッツ・パリュ、次いでベッラヴィスタ、小さなトンガリ山を挟んで主峰ピッツ・ベルニナ。とにかく圧倒的な迫力である。氷河も姿がよく白くて美しい。


小学生たちは、チロル帽にニッカボッカの山男ガイドに連れられ、急な崖を氷河へと降りていく。ハイキング兼氷河観察会というところか。うう、楽しそう・・・しかし日本だったら「安全管理が不安」とか言って親からクレームがつきそうな企画だよね。

展望台のベンチに腰かけ、しばらく景色を眺める。あまりに天気がいいので、青空と雪の白さのコントラストが強烈でサングラスをしていても目が痛いほど。それに、なにやら寒気が。建物入り口の温度計を見ると、きゃー、たったの6度!とても外でじっとしている気温ではない。

6月中旬とはいえ、建物の中はしっかり暖房が入り快適。ここもシーズン前なのか拍子抜けするほどガラガラだが、レストランは営業していたので窓際に陣取ってお茶を頂く。珍しく、この展望台には東洋人の団体客がいない。絶景なのに、あまり有名じゃないのだろうか。サンモリッツ自体スイスの南東端、さらに南のここではツアーのルートに組みにくいのかな。単に時期が早かっただけかもしれないけど。

だんだん雲が出てきたので、もう一度外で景色を堪能し、11時のロープウェイで下る。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0