2007年スイス旅行記その5~ユングフラウヨッホ

今朝は爆睡し、携帯電話のアラームでやっと起きる。朝ごはんはコンチネンタルだが、ハムやチーズの種類がたくさんあり、一揃い食べるとけっこうお腹いっぱいになる。特にチーズがしっかりした味で美味しい。牛乳も頂くが、農村だからと絞りたてが振舞われるわけではないようで、いつも飲んでいる北海道の牛乳のほうがまだ濃いように感じた。

天気は雲が多いものの雨の心配はなさそうだ。さっそくハイキングに出かける。まず駅前のコープで水と林檎を買う。水はたくさん種類があって、エビアンやボルヴィックは日本と変わらない値段、スイス産はその7割から半分くらいの値段である。ここはもちろんスイス産の炭酸入りを買う。

第一の目的地はメンリッヒェンなので、谷底のゴンドラリフト乗り場に向かう。電車ならグリンデルヴァルトから一駅だけど、1キロちょっとの距離だし、下り坂なので歩いていく。駅前通を下っていくと、「ゴンドラ駅は車は真っ直ぐ、人は左」というような標識があり、指示通りに曲がると、人ひとりがやっと通れる幅の、例の猫道である。足にちょっとこたえるような急坂があったり、玄関先の植え込みの手入れをしてる老人がいたり、背の高い草がぼうぼうという感じで生えている原っぱがあったり。ちょっとした「探検」気分が味わえる。

ゴンドラ駅は広大な駐車場の奥にあり、スキー場のセンターハウスのような造りだ(実際、冬場はそうなのだろう)。片道チケットを買って乗り込む。前後に人がいるが、無理に相席にはしないらしく、ゴンドラは一人だった。

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このゴンドラは、ガイドブックによればヨーロッパ最長なのだそうだ。実際、終点は見えないほど遠く、30分くらいかかったように思う。中間駅があるとはいえ、トイレが近い人は気が気じゃないだろう。

最初は緑の牧草地に木造の山小屋が点在する、いかにもアルプスな景色が続くが、中間駅を過ぎると牧草地にゴツゴツした岩肌が見えるようになり、終点手前は植生が乏しく荒地のようになっている。良く見ると、リフトの支柱のまわりに動物がいる。ウサギか、巨大なネズミのようなものだ。高さがあるのでゴンドラからはっきりとは見えないが、もしかしたらマーモットという動物かもしれない。特徴的な鳴き声を持つらしいが、何も聞こえてこなかった。

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ゴンドラの終点がメンリッヒェン。南北に連なる稜線の尾根上で、上がってきた側は緩い斜面、反対側は目も眩むような急崖で、真下にウェンゲンの集落が見える。石を落としたら、集落まで転がっていきそうな傾斜である(ちゃんと落石止めがあったけど)。

辺りの草地は高山植物が花盛りだ。桔梗に似た花の、青の色合いが美しい。草原には、所々谷地坊主そっくりな植物の塊があるが、成因も似たり寄ったりなのだろうか。
ここに来て、やっとアイガー、メンヒとユングフラウが勢揃いで見渡せる。これからあの山々の高さまで上がるのだ。

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まずは、クライネシャイデックまで足慣らしのハイキング。コースには行き先と所要時間を書いた標識が完備されているので、迷う心配もない。尾根の少し下を、ほぼ等高線に沿って進む。登りが皆無なのでラクチンである。左手にアイガーとグリンデルヴァルトの谷、視線の端を画するのがヴェッターホルン。テレビで見知った景色だったが、実際に見ると立体感がまったく違って圧倒される。

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所々に見晴台があり、ベンチで休憩したり写真を撮ったりしたものの、クライネシャイデックまで1時間15分で着く。標識に書いてあったとおりのタイムだ。これで、他のコースもどのくらいの時間で歩けそうか見当がつく。

がらんとしたハイキングコースに比べ、クライネシャイデック駅は黒山の人だかりである(欧米人も多いので、実際には真っ黒じゃないけど)。西側と東側から別々の登山電車で来た人たちがここでユングフラウ行きに乗り換えるわけだから、電車が着くたび老若男女がゾロゾロ、お盆の観光地のような喧騒だ。

団体専用車両がいくつかあり、その他の車両は立っている人もいるほど混んでいたため、次の列車を待つ。次のも最初は空いていたが、やはり下からの電車が来ると、あっという間に満席になった。私のボックスには、よりによってサリーを着て金細工のアクセサリーをじゃらつかせた老婦人と、その息子のような二人の青年が座った。いきなり、強烈なカレーの香り!あ、あの、す、スイスなんですけど~。香水代わりに香辛料を振りかけたような凄い臭いだが、せっかく確保した席、我慢するしかない。

乗客は、欧米人、インドか中東系の人、東アジアの人がそれぞれ三分の一ずつとかなりバラエティに富んでいる。特にインド中東系の人たちは、宿でもハイキングルート上でもまったく見かけなかったので、ここにきてその多さに驚いた。

鉄道は、うわー、知ってるよ!という「世界の車窓から」どおりの景色を上がっていく(当たり前だ)。ぐんぐん高度を上げ、氷河の正面に来た!と思うとトンネルに入る。ユングフラウヨッホまで、長い、長ーいトンネルだ。だんだん冷えてきて、ふと暖房がきいていることに気付く。最初の駅、アイガーヴァント停車。アイガー北壁に覗き窓を拵えたという凄い所である。5分くらい停まるので、みんな車両からおりて景色を見に行く。クライネシャイデックの駅が、眼下に小さく見える。ここには地質の説明をした看板があった(ドイツ語なので、二種類の地層があることしかわからず)。

列車に戻ると、サリーの老婦人がひとり残っていて、寒いのかショールを身体にぐるぐる巻きつけていた。興奮していて忘れていたが、実際かなり涼しい。インドからじゃ、寒いよね。

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しばらく進んで、アイスメーア駅でまた停車。ここも岩盤に窓が穿たれ、目の前にフィーシャー氷河(の一番あたま!)が見える。名前通り、氷の海だ。

またしばらくトンネルを進む。このトンネルの断面は決して小さくはないが、驚くことに地層丸見えの部分が少なくない。所々モルタルを吹き付けてあるので、よほど岩盤の良い部分だけ露出させているのだろうが、落石でもあったらとヒヤヒヤものである。

終点、ユングフラウヨッホ到着。ホームも駅舎もトンネルの中である。何となく、ボーっとするような気がするが、高山病というやつか?お腹も空いたし、今の電車で展望台は混むだろうから、先にカフェテリアに向かう。山の上はどこでもそうだが、ここも食事は高い。野菜ポタージュとパンだけ頼む。スープとはいえ、小さめの丼鉢のようなのになみなみ入れてくれるので、パンだけでお腹がふくれる。しかし塩辛いなあ。

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朝買った林檎も食べる。トレーはユングフラウの写真が入ったきれいなもので、こっそり持ち帰る人がいそうだな・・・と思っていたら、ちゃんと値段がついていた。商魂たくましいと言うべきか。

いよいよ、展望台でユングフラウとご対面!

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