地震
北海道で地震があった。
北海道胆振東部地震。
胆振(いぶり)というのは行政区のひとつで、私が大学に進学するまで住んでいた地方。
実家は震源地から80キロくらいあるため、幸いにも停電以外の被害はなかった。
札幌も、地盤の悪いところで被害があったものの、知り合いはみな無事だった。
地震後、早い段階で親きょうだいの無事が確認できていたので、その後は余計な負担をかけないよう連絡を控えていたが、ただ待っているというのは、けっこうなしんどさだった。
水が出なくなって路頭に迷っているのではないか、トイレは、食べ物は・・・、などなど。
冷静に考えれば、普段からあらゆるものを買いだめするライフスタイルだから、2日やそこらで困るはずもないのに、丸一日連絡が途絶えただけで、「最悪」をあれこれ考えてしまうのだった。
結局、地震後40時間くらいで電気が戻ったが、みな体調を崩すこともなく元気で(姉はカセットコンロでパンを焼く余裕まであったようだ・・・)、私が一人で心配していただけだった。
しかし、震源や地震の強さ、季節のどれか一つでも違えば、大事な誰かが死んでしまったかもしれない。
改めて、無事だったことをありがたく思うとともに、亡くなった方が気の毒でしかたなかった。
♢ ♢ ♢
ところで、この「胆振(いぶり)地方」。
難読地名で有名だったが、こんなことで全国区になってしまい、複雑な気分だ。
胆振は札幌の南にあって、4市7町、約40万人が住んでいる。
(いぶりONEという胆振の形のゆるキャラがいるので、暇な人は検索しておくれ)
広さは奈良県とほぼ同じ、埼玉県より少し狭いくらい。
埼玉県にたった40万人・・・考えたら、恐ろしく希薄な人口密度だ。
私が子供のころは、小学校で4クラス、中学校は10クラスもあったのに(スクールバスとかじゃなく、全員徒歩ね、もちろん)。
大学に入って、「隣の家はどのくらい離れてるの?」とマジで聞かれたときは驚いたが(答えは3メートル)、確かに本州の感覚では、そんなに人が少なくてどうやって暮らしていくの?って感じだろう。
関東生活を息苦しいと感じるのは、やはりこの「人口密度」だろうなぁ~。
♢ ♢ ♢
しばらく電力不足で大変そうだが、「文句言ってもしかたがない、何とかするべさ」という、本州人には理解しづらいある種の「胆の太さ」が道民にはあると思う。
何もできないけど、遠くから応援しているよ~!